m_g_117(三浦健太郎と鳥嶋和彦の対談

鳥嶋和彦氏は過去にドクター・スランプ。ドラゴンボールとかでおなじみの鳥山明先生の担当だった事でおなじみの方です。

三浦健太郎先生はベルセルクって漫画が代表作で累計4000万部売れたそうです。
漫画誌はヤングアニマル(白泉社)ってとこで比較的マイナー誌かと思いますので三浦先生は看板作家で、たぶん大御所的な扱い受けられていると思います。

今回の対談が実現したのは鳥島和彦氏が白泉社の社長に就任した事によって、そのつながりなんでしょうね。


それで、この対談で個人的に印象に残った部分について書いてみます、

 
鳥嶋和彦氏の発言で

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例えば、2日でネームが描けるっていうのも当時にしては特に速くない。
さらに言うなら、2日で描くのも4日で描くのも、実は中身に大差はない


読者アンケートだって言ってしまえば「どの作品が好きか」ではなく「どの作品が印象に残ったか」を調べるためにあるんですよ

僕がジャンプの副編集長になったときに初めて、今に至るジャンプの教材を作ったんです。
感想を言えばいいと思っていた編集者が山ほどいた.
けれど、それだとマンガ家は伸びない。


ベルセルクは導入部を間違えている。
僕が担当だったらセリフは5分の1にして、カット数は4分の1にするかな

その編集者は感想を言っているうちに、前の自分が何を言ったのか覚えていない。それなのに権限を持っている。作家にとってはつらいパターンですね。


僕から見て、三浦先生はまだ才能を無駄にしているところがある

作品のために相当な調べものをしているけれど、勉強はしない方がいい

僕と出会っていればもっと寿命が延びていたのに!

白泉社は早く三浦先生を解放して、そしてあなたは早くほかの作品を描いたほうがいいですよ


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以上が鳥嶋和彦氏の発言から引用したものですが。ベルセルクは累計4000万部売れたものなので、売り上げだけで見ればダメ出しの必要のないマンガだと思いますが、そこにダメ出しする所が鳥嶋和彦氏の非凡なとこを感じます。


鳥嶋和彦氏は、おそらく編集者時代にも、新人に対しても、このレベルの要求してたんじゃないかと思います。
目標が「掲載」ではなく「ヒット作になりえる形」なのだと思います。

だからこそドクタースランプやドラゴンボールがヒット作になり得た面もあるんじゃないでしょうか。

ちなみに引用はしませんでしたが、対談中に三浦健太郎先生の能力を高く評価する事もいくつも言っています。
この賞賛は、おそらく、編集者時代には新人にもやってたと思います。
厳しいばかりでは人はついてこないと思いますしね。


あとは、鳥島和彦氏の思う編集者の問題点で
「感想を言えばいいと思っている編集者が山ほどいた」「自分の言った事を忘れている」

とありますが、
こういう編集者に出会い、しかも高い評価うけられていない新人なんかは、たぶん「プロ編集者に指導してもらった」というには寂しい進歩しかしないで終わるだろうなと予想できます。
最悪なケースでは結果的に後退する事もあり得ると思います。



この記事とは別の話ですが、弘兼憲史先生は、講談社は1000人受けて8人しか入れない、しかしその割には優秀な編集者は少ない。20人いる中で優秀に感じるのは5人くらい」とありますので

8割くらいの人がプロ編集者には関わっているが、思う程は勉強にはなっていない、という事かとは思います。



元記事は以下。

【外部サイトへのリンク】マンガに生きる「三浦健太郎と鳥嶋和彦が対談」



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