トキワ荘プロジェクトを知らない方に少し説明かきますと、
漫画家の育成機関みたいなもので建物は10個以上あり、そこに希望者が入居してプロ漫画家を目標に活動する、ってものです。


それで、このトキワ荘プロジェクトにて最近「漫画ネーム講座」ってものが始まったそうです
m_g_119_(トキワ荘プロジェクト漫画ネーム講座
【外部サイトへのリンク】MANZEMI -漫画ネーム講座-


内容は

計6ヶ月でプロの現場で通用する 物語創作およびネーム制作を目指します

だそうです。

ちなみに料金は6か月で13万円だそうです。



そこでアピールポイントの一つで印象的だったのが以下


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通常は漫画系の四年制大学(私立)のケースだと学費が計600~650万円ほど掛かります。
専門学校でも二年制だと、学費が200万円ほどになります。

社会人になると数年間もかけて学ぶのは、時間的にも経済的にも難しいと思います。
そこで、社会人でも着実に実力がつけられるよう3ヶ月+3ヶ月の計6ヶ月の講座を開講いたしました。


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上記は、通常の学校だと数年かける指導を半年でやる、そうです。
 会社員など一般職していて早く脱サラして漫画家になりたい方の興味引きそうな内容ですね。

確かに専門学校などに比べると安いとは思います、しかし、
安いとは言っても、もっと安い教育機関があります

それは、
漫画編集者への持ち込み

これは無料


なのでそちらの方がいいようにも思いますが、しかしそれには一つの問題点があります

それは
漫画出版社への持ち込みで指導が本格的にしてもらえる人達は一部のみなのです。

その一部とは、どんな人かといいますと

現時点でプロになる素質を感じさせる人
、となります。


割合は知りませんが、おそらく多くの持ち込み者は軽いアドバイス程度の指導しかしてもらえないと思います。

なにしろ無料なので、将来的に出版社の利益につながりそうな人しか真剣には指導しません

それと真剣指導されたからといって漫画編集者の方が有益指導とは限りません。

なぜなら漫画家・弘兼憲史先生の発言で「優秀な編集者は編集部20人中5人くらいしかいない
(※弘兼憲史=課長・島耕作シリーズ)

編集者・鳥嶋和彦氏の発言で「大半の編集者はただ感想を言っているだけ」というニュアンスの発言があります。
(※鳥嶋和彦=ドクタースランプ。ドラゴンボールのヒット漫画・鳥山明先生を発掘育成した編集者)


名編集者並の人に持ち込みで出会える率は弘兼憲史先生の理屈だと25%、しかも本気で指導してもらえる対象に選ばれる人は一部だけでしょう。



そんなふうに持ち込みなどで良い指導が受けられない人なんかの層は、このような料金を支払い指導してもらえる機関を利用するのもいいのではないでしょうか。


しかし、このトキワ荘プロジェクト「漫画ネーム講座」について私は、ある矛盾点を感じました。

それはトキワ荘プロジェクト10周年フォーラムにおいての「すがやみつる先生」の発言
m_g_116(漫画家・すがやみつる
(※すがやみつる=ゲームセンターあらし、などが代表作の漫画家)

この方の発言で「教育工学上は、才能=かけた時間

となっていて「才能とかセンスという言葉は使用しないようにしている」って発言があります。

(※この理屈について過去にこのブログ内の記事でとりあげたので以下

【このブログ内リンク】トキワ荘プロジェクト「教育工学上は、才能=つぎ込んだ時間」



上記の理屈でいきますと、このトキワ荘プロジェクト「漫画ネーム講座」は、教育工学上は

あくまで半年分の成果しか得られない


となります。最初の説明では「大学だと4年かかる所を半年で済ませられる」かのような説明があったのに・・・
これでは誇大広告ではないか?JAROに訴えないといけないんではないか?
と思う人もいるかもしれません、しかし、もう一度サイトの方を、よく見返しますと、こんな表記があります。


m_g_118_(トキワ荘プロジェクト漫画ネーム講座

MANZEMIでは数年かけて一通り学ぶのではなく
社会人向けに数か月で一つのテーマに関してプロの現場レベルを目指します


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要するに
全部は学べません」というようなニュアンスの事を書いていますので誇大広告とは言えない.
でしょうね。


料金も安いですし、入会前に事前説明会てのもあるそうなので、そちらを最初に聞く事もできるようですし興講師・喜多野土竜(原作者・編集者)。味ある方は、そちらの説明会聞いてみるといいんじゃないでしょうか?

ちなみに講師は喜多野土竜(原作者・編集者)って方だそうです。
【外部サイトへのリンク】ツイッター・喜多野土竜

この記事で紹介したトキワ荘プロジェクト漫画ネーム講座の詳細は以下のサイトにて見れます

【外部サイトへのリンク】MANZEMI -漫画ネーム講座-



ちなみに余談ですが私は昔20才前後くらいの時に代々木アニメーション学院のパンフレットを取り寄せるまではした事あります。
しかしネットなどで調べると卒業生などからの評判が悪いものしか出てこなかったのもあり中止しました。
上記でも触れられてますが、100万円単位とけして安くないですので。


あとは、この記事で紹介したトキワ荘プロジェクトの主な活動である、トキワ荘は私の自宅の自転車で行ける距離に何件かありまして写真撮りに行った事あります
外観写真をを見たい方は以下

【このブログ内リンク】漫画家志望者の住むトキワ荘に行って来ました_(荒川区・南千住)



漫画で食えない人の壁
荒木飛呂彦の漫画術